-

アーサー・ディ・リトル、トランスフォーメーションに関するグローバルスタディを発表。関税を含む規制の変更、新技術への適応、顧客ニーズの変化が変革を牽引

ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 戦略コンサルティングファームのアーサー・ディ・リトル(以下ADL)は、初の「トランスフォーメーション」に関するグローバルスタディを発表しました。トランスフォーメーションは、収益性を持続的に向上させ、破壊的イノベーションに適応し、新たな価値の源泉を見出すために、組織の戦略・運営モデル・能力・文化を再定義するといった総合的なプロセスを指します。

トランスフォーメーションは、今やグローバル企業にとって必然の取り組みとなっており、今回の調査では、3分の2(65%)の組織が「広範囲もしくは組織全体におけるトランスフォーメーションを推進中」と回答しています。トランスフォーメーションが求められる要素としては、関税を含む規制の変更、新技術による破壊的イノベーション、顧客ニーズの変化が最も重要度が高く、いずれも5段階のうち4.1の評点を得ました。また、95%の企業が自社の取り組みの成功を確信しており、トランスフォーメーションに対する自信の高さも示されています。

トランスフォーメーションに要する期間については地域によって大きく異なる結果となっています。グローバルでは、71%がトランスフォーメーションに4~6年の期間を要すると考えており、そのうち32%は最初の5年間に焦点を当てています。地域別の平均値を見ると、北米は、3.2年、中東は4.9年、アジア太平洋は5.5年と、地域によって差があることが伺えます。

トランスフォーメーションを主導するリーダーの選出状況にも地域によって顕著な差異が見られます。グローバルでは、企業の3分の1(32%)がCTRO(Chief Transformation Officer)を設置していますが、地域別にみると、欧州企業の53%がCTROを設置しているのに対し、アジア太平洋地域ではわずか5%に留まっています。

また、人材確保、従業員のエンゲージメント、最新技術への適応がトランスフォーメーションにおける重要課題と認識されており、各項目とも回答者の85%以上がそれらを「非常に重要」または「重要」と評価しています。回答者の89%が組織のスキル向上に取り組んでいることからも、企業が人材面を重視していることがわかります。ただし、自社の学習組織と企業文化に対する評価を見ると、「非常に効果的」は5%、「やや効果的」とする企業は35%のみに留まっており、改善の必要があることが明らかになりました。

ADLのマネージング・パートナー兼トランスフォーメーションプラクティスのグローバルリーダー、Francesco Marsellaのコメントは次の通りです。

「ADLの調査によれば、トランスフォーメーションはもはや選択肢ではなく、組織にとって戦略的必須事項と認識されています。しかし、目標の高い取り組みに着手する際は、単なる構造改革を超えた、トランスフォーメーションとアジリティを支えるための文化を定着させる必要があり、そのため、人材に焦点を当てることが極めて重要です」

トランスフォーメーションに関するグローバルスタディでは、6地域、10主要セクターにおいて、トランスフォーメーションに従事する上級管理職400名を対象にインタビューを実施しました。本調査では、調査結果の分析に加え、ADLの経験に基づく知見とベストプラクティスの提言も組み合わせております。

レポートのダウンロードはこちら

アーサー・ディ・リトルについて

アーサー・ディ・リトルは1886年以来、イノベーションの最前線にいます。私たちは、テクノロジー集約型・融合型産業における戦略、イノベーション、トランスフォーメーションを結びつけるオピニオンリーダーとして認められています。変化するビジネス・エコシステムを通じてクライアントをナビゲートし、新たな成長機会を発掘します。クライアントがイノベーション能力を構築し、組織を変革できるよう支援します。

ADLのコンサルタントは、業界における豊富な実務経験と、主要なトレンドや動向に関する優れた知識を兼ね備えています。ADLは、世界中の最も重要なビジネス拠点に進出しています。フォーチュン1000社のほとんどをはじめ、その他の大手企業や公的機関にもサービスを提供しています。

詳細はwww.adlittle.com/jp-ja

Contacts

ケイト・ボンスイス
カタリスト・コムズ
+44 7746 546773
Bonthuys.Cate@adlittle.com

Arthur D. Little


Release Versions

Contacts

ケイト・ボンスイス
カタリスト・コムズ
+44 7746 546773
Bonthuys.Cate@adlittle.com

More News From Arthur D. Little

アーサー・ディ・リトル、2025年CEOインサイト調査発表:グローバル企業のCEOは地政学的および技術的変化に対応

ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- アーサー・ディ・リトル(ADL)は、「2025年CEOインサイト調査」を発表しました。この調査は、毎年ADLによりグローバル企業の最高経営責任者(CEO)を対象として実施されているもので、世界中のCEOへのアンケート調査とADLの行動勧告を独自に組み合わせたものです。 それによると、グローバル大企業のCEOは、地政学的な激変と現在の市場の変化の混乱にもかかわらず、こうした世界的な変化や、特にAIに代表される新技術の導入によってもたらされる変化に適応するため、既に多額の投資を行っています。同時に、期待に沿って生産性を向上させ、極端なシナリオをより綿密に考慮したうえで戦略立案を行う必要性が高まっています。 AIは日常生活でますます活用されるようになり、既に生産性向上に目に見える形で貢献しています。しかし、CEOは、さらなる対策の必要性を認識しています。現在、包括的なAI活用戦略を定義しているのはわずか29%です。これは、大多数の企業が、成長への最大のテコとなる新たなビジネスモデルの開発と生産性向上という分野において、...

アーサー・ディ・リトル、最新レポート「AIを活用してどのように開発とエンジニアリングを変革させるか」を発表

ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 「AIを活用することにより、 開発・エンジニアリング機能 の変革が期待される一方で、成功には組織自体の形を変える必要がある」。これは、アーサー・ディ・リトル(ADL)の最新レポート「イノベーションを前進させる:AIを活用してどのように開発とエンジニアリングを変革させるか」の結果である、同レポートはAIがイノベーション・サイクル全体で2030年までに25%の売上成長と60%の生産性向上に貢献できることを強調している。また、企業が今取るべき具体的な行動指針についても提示した。 NAE(Netherlands Academy of Engineering)、IVA(Royal Swedish Academy of Engineering Sciences)、KIVI(Koninklijk Instutuut van Ingenieurs)と共同で実施したこの詳細かつ包括的な調査は、ハイテク、製造、加工、製薬・ヘルスケア、防衛、エネルギー、ロジスティクスなどの業界にわたる900を超えるAIと技術のケーススタディ、複数の実...

世界の自動車市場、CASE(コネクテッド、自動運転、シェア、電動化)の実現には程遠いことが明らかに

ロンドン--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- アーサー・ディ・リトル(ADL)は本日、世界の自動車市場が直面する主要な動向と課題に焦点を当てた「自動車モビリティの未来」調査の2024年版を発表しました。同調査は、25カ国、16,000人以上の消費者を対象とした1次調査に基づいており、過去10年間に予測された、コネクテッドモビリティ、自動運転モビリティ、シェアードモビリティ、電動モビリティ(CASE)の世界が現実のものとなるにはまだ程遠いことを示しています。 自動車のコネクテッド化が進む一方で、消費者は安全上の懸念から、完全な自動運転ではなく半自動運転を望んでいる傾向が明らかになっており、自動車の所有率は全体的に伸び続けています。電動モビリティの進歩は加速しているものの、ピュアな電気自動車(BEV)への切り替えよりも、ハイブリッド車の選択肢に重点が置かれており、現在内燃機関(ICE)の車両を使用しているドライバーの44%は、世界的に見ても、次の車をICEエンジンにする予定である結果となりました。 この調査は、2015年に初めて実施されて以来継続して行っているも...
Back to Newsroom